熱中家族


普段、ハンドル握ったまま振り返り、進路変更ジグザグのユイなのに、スタート地点に立ったらまっすぐ前を見据えたと言う。

仕事でワタシは一緒に行けなかったが、とうとう2年ぶりに鈴鹿へ戻ってきた我が家。
このイベントが我が家を熱い夏にしてくれる。

ユイが生まれてから育児を全面的にサポートしてきてくれたパートナー。一度だけ大喧嘩した夜。ワタシが皿を床に叩き付けてココロもお皿も木っ端微塵に砕けたあの夜。

「自転車に乗れない。」

酔って出たカレの本音。まるでワタシが仕事しているからと、ユイがいるからという理由を押し付けられているように聞こえ、一度だって自転車に乗るなと言ったことがないわたしに向かってまるでワタシのせいのように放った「自転車に乗れない。」

夜鳴きもなくなり、ミルクもなくなり、カレの朝練が始まった春。
それがワタシにはとても嬉しくて、レース!レース!と発破をかけてきた。
表彰台には届かなかったものの、5位・7位の入賞だった。これも一安心。


パパのアシストでイチバンに駆け抜けた鈴鹿