親にならなくてはならない時


育児とはいってもワタシはワタシのままでいればいい。時にプッツンしてしまいそうな時、
静かに目をつぶってその場をしのいで来た。


今まではごはんもこぼしてしまったり、コップをひっくり返してしまったり。グチャグチャになるのをいちいち怒っていても仕方がない、だってムスメはまだ何も出来なくて当たり前なんだから。そう、そうだった。

こぼしても「はいはい、ママが拭けばいいんだよ、こぼれた水は元にに戻らない。割れた皿も元に戻らない。」



ところが、ふと最近、それが「わざと」やっていることに気がつく。そう気がつけばムスメは来月満2才。

叱っても仕方がない、そう思っていたことも、実はもう叱らなくてはいけないことに気がついた。



ついこの間、ワタシが夕食の片づけをしていたら、ムスメに絶対に叱らないパートナーが物凄い剣幕でユイを叱った声が響いて、実はその声を聞いてコレは大変だ、何が大変ってパートナーは怒る人ではないのでワタシがその状況についていけなかった。

急いで行くと、「いい!ほっておけ!」

見るとユイネは真っ暗の部屋のソファーでひとりしょんぼり座っていた。


「ユイネ、パパ怒ってるよ、ごめんなさいしておいで」ユイは、普段怒らないパパが怒ったのでびっくりして涙も出ない。
ただキョトンと真っ暗な部屋で座っている。


「いい!ほっておけ!その部屋でひとりでいろ!」


あまりの剣幕だったので思わず話す。「目がすごい釣りあがっちゃってるよ」


聞くと、シロップの薬をどうしても飲まないというので「じゃあいいよ、後でまた飲もうね」と話してテーブルの上に置いたら、それを持って目の前でこぼしたと言う。「わざと」


ユイネにもわかってもらうように、いやわかるのか?わかるようになるのか?わかるようにしなくては。と「パパにごめんなさいしておいで」と連れて行く。

ユイネはなんとなく「ごめんなさい」と聞こえた感じの言葉でパパに謝った。




パートナーもワタシと同じただかわいいだけで来た今までとはもう違うんだと言うことに気がついている。